皆さんは柔道整復師を知っていますか?

 柔道整復師は知らなくても、「ほねつぎ」、「接骨院」、「整骨院」という名称なら、捻挫や打撲等で一度ぐらいは治療してもらった経験があるのではないでしょうか。
 この「ほねつぎ・接骨院・整骨院」というのは柔道整復師という資格で開業しています。最近話題の整体やカイロプラクティックなどとも混同されやすいのですが、柔道整復師はれっきとした国家資格である点がそれらとは異なっています。

 柔道整復師になるためには、文部科学大臣が指定した学校または、厚生労働大臣が指定した柔道整復師養成施設で、柔道整復師となるために必要な知識および技能を3年以上修得しなければなりません。そののち、柔道整復師試験に合格した者に対して、厚生労働大臣により柔道整復師免許が与えられます。
 また、その診療に際して健康保険の適用が受けられるのも、国家資格である所以です。
柔道整復師とは、柔道整復師法により免許を得て柔道整復術を業として行う者である、とされていますが、この柔道整復術とは、狭義には「骨折・脱臼・打撲・捻挫・挫傷の治療」と、健康保険法に基づき保険協定で業務範囲が定められています。

 柔道整復師の治療(施術)は、日本古来の伝統的な治療技術に現代療法を結びつけたものであり、西洋医学の知識を基礎に、古来より連綿と受け継がれてきた接骨術や武道の活法や殺法を西洋医学で分析し、独自の理論を構築しています。
 このように、今まで柔道整復師という資格名を表に出さなかったということもあり、あまり聞きなれない名称ですが、その業務は「ほねつぎ・接骨院・整骨院」という名で古くから親しまれてきたものなのです。



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