冬の気くばり vol.11
鎮痛効果 冷やす!温める!
プロ野球のデッドボールのシーンを思い出してください。痛くて顔をしかめてうずくまっている選手に、トレーナーが素早く駆け寄って痛めた腕や足にシューっとひと吹き。
これは、強い衝撃を受けた場所を急激に冷やすことで、痛みの神経をマヒさせているのです。
同じように、雪道で転倒し、手や足をしたたか打って患部が赤く腫れ上がり、充血していれば、まず冷やすこと。これで血管を収縮させ、痛みを起こす神経の働きを抑えるのが効果的です。
こうして痛みが暖和されたら、次に温める必要があります。温めることは、血管を広げて血液循環を良くし、緊張した筋を柔らかくする効果があります。温める方法には、遠赤外線や超短波に代表される「乾熱」、ホットパックや蒸しタオル、パラフィン浴に代表される「湿熱」があり、骨折や脱臼後の関節の拘縮や変形症などに効果があります。
運動選手が練習後に、よく腕や足を急激に冷やす「アイシング」をするのは、アイシングの後、逆にその部分が血液の循環が良くなり筋肉を柔らかくする効果があるためです。
衝撃を受け、
▽赤く腫れ
▽痛みや熱があり
▽患部が動かしにくい
○ などの炎症の症状が出たら、まず冷やし、次に温めるという手順でスムーズに治しましょう。
痛みが炎症によるものであるかどうか分からない場合は、自分の体を信じて、体感で「気持ちがいい」と感じる温度で冷やすなり、温めるなりの対処を行うことです。
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