夏の気くばり vol.7
ドアに挟んだ指、しっかり冷やす

いよいよ夏到来。海水浴場や近くの山など行楽地へ車で出かけることも多いと思います。心を弾ませ自動車から離れる際に思いっきりドアを閉めた瞬間、「痛い!」との叫び声に血の気が引く思いをした方もいるのではないでしょうか。
子供やお年寄りの手の指がドアに挟まれてケガをしたり、どういうわけかトランクを閉める際に左手を縁に置いているのに気づかず、右手でドンと閉めて左手の指先を負傷し、接骨院へ駆け込むケースが意外と多いのです。
皮膚には、痛覚、触覚、温覚、冷覚などの知覚をつかさどる神経終末が分布していますが、特に指先はこのような感覚器官がよく発達しているので強い痛みに襲われます。小さな血豆程度で冷水で冷やすことで痛みが和らぐならば、しっかり冷やすことです。その日は、海水浴も入浴も飲酒も避けてください。
稀にはマレットフィンガーといって、指の先が「くの字」に曲がり、伸ばそうにも伸びない時があります。このような時は指の先端が骨折しているか、腱が断裂している恐れがあり、早急に固定しなければなりません。
ツメの下に血腫があって冷やしてもズキズキ痛む時は、早く専門医に処置をしてもらわなければなりません。
時には骨がY字状に骨折していたり、粉砕骨折といって骨がいくつにも壊れていることもありますので、自動車のドアばかりでなく、玄関のドア、押し入れの戸などを閉める際にも十分な注意が必要です。 |
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